科学者たちのあいだでは、「腸内フローラは臓器である」と言われることもあります。損なわれた臓器を移植することで健康を取り戻してきた人類の医学の進歩の過程を見ると、腸内フローラを移植することはごく自然なことなのかもしれません。
しかも、腸内フローラ移植は移植時の痛みや副作用が少なく、ドナーにとっても患者さんにとっても負担の軽い方法で行える点で、可能性のある方法です。
対象となる疾患や治療効果などについてはまだまだ不確定な要素が多いものの、これまでの医療のアプローチとは違ったかたちで病気の治療や予防に役立つのではないかと期待されています。 |